豊郷町観光協会のブログ

滋賀県豊郷町観光協会の公式ブログです。豊郷小学校旧校舎群内にある観光案内所より豊郷町の魅力を発信いたします!

アニメファンも集う「文具おおむら」さんへ行ってきました

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雪の舞う2月17日、豊郷町上枝にある「文具おおむら」さんにお伺いし、これまでの

お仕事や日常の一コマについてお話を頂きました。

こちらは66年の歴史のある「まちの文具屋さん」です。

店主の大村耕一さんは、前職定年後にこのお店を継がれ、お店の運営のかたわら、イベントや物産会への出店や町の様々な役も務められるなどエネルギッシュに活躍されています。

終始穏やかな笑顔を浮かべながらたくさんの話題を語ってくださいました。

その興味深い内容にどんどん引き込まれ、知らないうちに1時間半が過ぎていました。

 

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【激闘の毎日から「町の文具屋さん」へ】

 「文具おおむら」さんは、店主の大村耕一さんが小学5年生の時に、おばあ様とご両親が現在の地で開業され、今年で66年になるそうです。

店には「いつもたくさんの品物が揃っていたなあ。」と、当時を思い返されていました。

大学卒業後、兵庫県西武鉄道に勤められたそうですが、自身の適職を見つけ、3年後に京都府警に入られました。

地域の警邏を経て、暴力団対策の職務に就き、命をかけて取り組まれたそうです。

「ほんと、めちゃくちゃやってましたわ」

と回顧されましたが、その言葉の端々から様々な葛藤があったのだと感じました。

61歳で退職され、引き続き京都で地域安全の仕事を考えておられたそうですが、

豊郷に帰ってきたある日、休店中だったお店のシャッターを開けると、たくさんの商品がそのままの状態で陳列されていました。

その時、思い出が甦り「ああ、ここを継いで残していかなあかんなあ」と決意。

現在の「文具おおむら」のスタートです!

 

【新しい世界に飛び出す】

お店を継がれたとはいえ、販売の仕事は全くの初めてで、試行錯誤の毎日だったそうです。

2009年の4月、ごく普通?の文具店だった「文具おおむら」に大きな転機が訪れます。

ある深夜アニメの放送が始まったのです。しかも、どうやら豊郷小学校旧校舎群が舞台になっているらしいとの噂でした。

当時、町内の有志の皆さんが町おこしに立ち上がり、町役場・商工会・観光協会も一緒になってお客様を迎えられたと聞きます。

作品も徐々に人気が高まり、全国区になっていきました。その中で愛する作品をモチーフにファンが同人誌を作り始められました。

ところが、作品を扱ってくれる場所がないとのことで、「文具おおむら」で受け入れられました。

そこからアニメファンも集う新しい「文具おおむら」が誕生しました。

 

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【ある文具ファンのひとり言】

わたくし職員Nは、実は文具が大好きで、特にノートが大好きなんです。

ふだんあえて素を出さないのですが、ノートや好きなものに関するときは知らずに饒舌になっており、やべっ…となってしまいます…。

そんなわけで新品のノートを見たら、書きなぐりたくなるし、消しゴムで「うおりゃ~」と(心の中で)叫びながら消したくなるんです。

そういう仲間、いますよね?きっと…。

「文具おおむら」の店内を物色していると、懐かしのノートを発見!初代は無かったのですが、2代目からのキャンパスノートが揃いました。

私のテンションが上がったのは…

まあ、置いておきますね。

新しい商品と懐かしい商品が同居している楽しいお店です。

ご主人とのお話しと共に、商品探しにぜひお越しください。

 

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【世界から集うファンと町の文具屋さんとの間で】

2009年に始まったアニメ作品は国内にとどまらず、海外にも人気が広がっていきました。

中国・台湾・韓国のファンがお店を訪れるようになり、にぎやかになっていったそうです。

一度ペルーからのお客様が来られ、自国の硬貨を置いて行かれたことが印象に残っているそうです。

同人誌やアニメグッズがクローズアップされていますが、学帽や学校指定のシューズ、文具類も扱われ、今もスクールガードも務められるなど豊郷町の教育振興や地域安全にも貢献されています。

お客様を大切に想う大村さんの人となりが伺えます。

 

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【大村さんの豊郷町への想い】

お客様とのふれあいの中で、大切にされていることって、何ですか?と伺うと、

「来てくださったお客さんに興味を持つこと。それも真剣にな!真剣に興味を持って

接するからお互い解かり合える。特にファンが持ち込んでくる作品を見れば、その人の背景や人となりがすぐに解かる。だから面白いんや!」

普段、ジョークを飛ばす姿が多い大村さんとは違う新たな発見をした感じです。

最後に、豊郷町観光協会の監事も務めてくださる大村さんに、豊郷町のこれからの観光についてご意見を伺いました。

  • 地元の歴史を大切に伝える。
  • 町内の古き良き文化をアピールする。
  • 江州音頭発祥の地として、特に「観音盆」活動を伝えていきたい。

大村さんはじめ、町民様、会員様の思いに応えられるよう努めていきます。

これからもよろしくお願いします!

 

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【文具おおむら】

・所在地:529-1166 滋賀県犬上郡豊郷町上枝184-1

・営業時間:10時~17時

・電話番号:0749-35-2606

・定休日:不定